「第7回時空間同期シンポジウムおよびTimeSync Japan 2026合同カンファレンス」を開催
2026.10.27
当研究所の電磁波先進・基盤研究センター時空標準研究室が提唱する「時空間同期」ビジョンの共有、および関係機関との連携を通じた研究開発の加速を目的として継続的に開催している「時空間同期シンポジウム」の第7回目を「TimeSync Japan 2026」との合同カンファレンスとして、2026年10月19日から20日にかけてNICTイノベーションセンター(日本橋)において開催した。現地参加者は、Day1の143名およびDay2の173名を合わせて延べ316名、重複を除いた実参加者数は241名であった。加えて、Day2には129名のオンライン参加があり、現地・オンラインを合わせた参加者数は370名となった(カンファレンス終了時点の集計に基づく)。大学・研究機関、民間企業、行政機関等に加え、海外からの講演者・参加者も交えた活発な議論が行われた。
Day1に開催した第7回時空間同期シンポジウムでは、「AI時代における時空間同期技術の役割」をテーマの一つとして位置付け、ロボティクス、先端半導体実装・計算基盤、情報通信ネットワークの各分野から招待講演者を迎えた。招待講演では、AIを支えるシステム・インフラ技術の最新動向が紹介され、今後のAI社会において時空間同期技術が果たすべき役割について議論が行われた。ポスターセッションおよびスポンサー企業展示も併催し、研究機関、大学および企業間の技術交流が行われた。
Day2に開催したTimeSync Japan 2026は、民間企業が主体となって企画し、NICTが共催する会議であり「産官学連携による次世代時刻同期基盤の社会実装」をテーマに講演セッションを実施した。開会にあたり、総務省国際戦略局技術政策課長の扇慎太郎氏より挨拶があり、我が国のデジタル社会基盤を支える時刻同期技術の重要性や、産学官連携による取組への期待が示された。その後、通信事業者、機器ベンダ、研究機関および利用事業者による講演が行われ、時刻同期基盤の社会実装に向けた技術動向や課題について議論が行われた。また、開催前週の10月15日に国際度量衡総会でうるう秒の実質的廃止が決議されたため、井戸室長がその情報を共有する緊急講演を行った。海外招待講演では、Ahmad Byagowi氏(Open Compute Project Time Appliances Project, Project Lead)より、AIインフラを支える高精度時刻同期の重要性やオープンな時刻同期エコシステム構築に向けた取組が紹介された。ポスターセッションおよびスポンサー企業展示も併催し、幅広い関係者による交流および情報交換が行われた。
今回の合同開催を通じて、時空間同期技術および時刻同期基盤技術に対する産学官の高い関心を改めて確認するとともに、AI、通信、計算基盤など隣接分野との連携の重要性が共有された。また、国内外の研究機関、企業および関連コミュニティとのネットワーク強化を図ることができた。今後は、本会議を通じて得られた知見および人的ネットワークを活用しつつ、XGMF時空間同期プロジェクトや総務省委託研究成果の展開とも連携を図りながら、我が国におけるレジリエントな時空間基盤の実現に向けた活動を推進していく予定である。
Day1:堂前幸康氏(産業技術総合研究所)による招待講演
Day1:ポスターセッション&スポンサー展示の様子
Day1:AIと時刻同期に関するパネルディスカッション
Day2:海外招待講演のAhmad Byagwi氏