「第5回時空間同期シンポジウム」を開催

2025.10.21

当研究所の電磁波標準研究センター時空標準研究室が提唱する「時空間同期」ビジョンの共有・連携・加速を関連企業と進め、裾野の広い開発環境を醸成することを目的として、「時空間同期シンポジウム」を2023年より開催している。その第5回目を2025年10月3日、NICTイノベーションセンターにてハイブリッド形式で開催した。当日は民間企業、大学等から合計126名(うち大学・研究機関から60名、民間企業から66名)の参加をいただき、112名が対面参加するなど盛況なものとなった。

プログラムは2部構成であり、第1部では、総務省受託研究「周波数資源の有効活用に向けた高精度時刻同期基盤の研究開発」の総合研究会として、当該研究開発を構成する7つの研究課題の代表者から最新の研究進捗が報告され、パネル形式にて当該受託研究の研究開発推進委員(大学・企業・国研の有識者6名にて構成)を中心に活発な質疑応答がなされた。

第2部では、シンポジウムを主催する時空標準研究室の井戸室長の挨拶のあと、3件の招待講演が行われた。講演者の招聘に当たっては、時空間同期技術開発においてVertical(応用分野)探索のニーズが高まっていることから、建築分野、セキュリティ分野、通信分野からそれぞれ専門家を招くこととした。3人目の講演者はXGMFの関連性から米NGAのMarket & Appli-cations WG のVice Chairでもある台湾ITRIのTseng氏を招聘した。

  • ・招待講演I「衛星情報を活用した建築物の構造ヘルスモニタリング技術の現状」
    国土技術政策総合研究所 建築研究部 室長 向井 智久 様
  • ・招待講演II「Verifiable Credentialsで築くデジタル信頼基盤の応用可能性」
    株式会社電通総研 オープンイノベーションラボ グループマネージャ 戸田 和宏 様
  • ・招待講演III「Practical Guide for Successful Product Launch to Benefit Vertical Services(仮)」
    ITRI リサーチコンサルタント Mitch Tseng 様

また、第4回にて好評であったプロジェクトの壁を廃したアカデミア中心のポスターセッションと技術展示の併催を今回も実施することとした。講演終了後には、ポスターセッションと並行してネットワーキングイベントがバーカウンター方式のレセプションとして開催され、活況な学際的議論と交流が促進された。

総合研究会の様子

総合研究会の様子

ポスターセッションの様子

ポスターセッションの様子