河谷研究員が
「水文・水資源学会2025年度研究発表会『ポスター賞』」を受賞
      2025.10.21
2025年9月18日、水文・水資源学会2025年度研究発表会のポスターセッションにて、当研究所電磁波伝搬研究センターリモートセンシング研究室の河谷能幸研究員が「ポスター賞」を受賞した。水文・水資源学会は地球上の水循環に関する様々な学問分野が一体となり、水に関する問題を基礎から応用まで幅広く取り扱う学会である。今回のポスター賞は、ポスター発表およそ150件の中から優秀な発表3件に授与された。
河谷研究員は、近年社会問題になっている線状降水帯の予測精度向上に資するリモートセンシング技術の開発・活用に向けて、線状降水帯の気流構造の解明に取り組んでいる。「線状対流系の水平渦管構造が持つ自律的維持機構」と題した本発表では、複数の災害をもたらした線状降水帯付近に存在する水平渦管構造というユニークな視点からその形成過程を細部にわたり解析し、豊富な水蒸気流入による渦の形成に加え、渦が流れ方向に引き伸ばされる様子をシミュレーションにより示した。本研究は線状降水帯の詳細な特性の理解と生成メカニズム解明に寄与し、NICTの有するリモートセンシング技術の実装やさらなる技術開発へとつながるものである。今回、水平渦管構造というユニークな視点から既往の線状降水帯研究をさらに発展させた点が高く評価され、受賞に至った。
【リンク】
 
              河谷能幸研究員
 
              「ポスター賞」表彰状