大西研究マネージャーが
「IEEE SA International Award」を受賞
2025.1.21
2024年12月8日、当研究所電磁波標準研究センター電磁環境研究室の大西輝夫研究マネージャーが、IEEE SA (Standards Association)International Awardを受賞した。本賞は、IEEE標準の確立において、その標準化活動に世界的リーダーシップをもって多大な貢献をした者に対して授与されるものであり、毎年数名程度が受賞している。今年は、大西研究マネージャーの「ミリ波ばく露からの人体防護に関する統一規格化におけるリーダーシップ(For leadership in standardization and harmonization for human protection from millimeter waves exposure)」が認められ、本年における唯一の受賞者となった。
背景として、5G端末で利用される電波の安全性を担保し、端末の国際的な流通を促進するためには、各国の規制に適用できる国際規格が必要とされていた。その状況を受けてIECとIEEEが合同ワーキンググループ(WG)を設置し、デュアルロゴ国際規格の発行に向けた議論が進められた。大西研究マネージャーは、16カ国の規制当局や産業界からエキスパートが参画する合同WGの共同コンビナーを務め、同じく国際エキスパートを務めていた佐々木主任研究員(現:経営企画部企画戦略室 プランニングマネージャー)と連携し、5Gなどで利用が拡大しているミリ波帯電波を利用する携帯無線機器からの入射電力密度評価測定方法(IEC/IEEE 63195-1)の規格化において主導的な役割を果たした。その結果標準化が成立し、国際的に整合性のとれた評価方法による5Gの電波の安全性の判断が可能となった。電磁環境研究室では、引き続きこの分野で主導的な役割を果たしていく所存である。