時刻同期の国際会議 IEEE ISPCS 2024を開催
2024.10.7~11
IEEE International Symposium on Precision Clock Synchronization(ISPCS)はIEEEが主催するネットワークにおける高精度な時刻同期技術に関する国際シンポジウムである。NICTはIEEEから2024年の東京開催支援要請を受け、NICT(当研究所電磁波標準研究センター時空標準研究室)、セイコーソリューションズ株式会社、ネットワンシステムズ株式会社、丸文株式会社をメンバーとする現地組織委員会(委員長は井戸時空標準研究室長)を組織して開催準備を進め、2024年10月7日~11日の日程で、東京都品川区のネットワンバレー(ネットワンシステムズ株式会社の協創施設)で開催した。本国際シンポジウムの特色である時刻同期機器の相互接続試験を行うプラグフェス(PlugFest)を最初の2日間に開催し、引き続き研究成果発表を行うシンポジウムを2日間、そして最終日午前中にNICT本部のラボツアーという日程で行われた。展示も含む参加者数は131人であり、NICTを含む16社が展示を行った。
シンポジウムではNICTの徳田理事長が基調講演を行い、NICTの概要とともにNICTにおけるB5G分野、時空間同期技術の研究を紹介された。少子高齢化などの社会的課題をふまえた徳田理事長の講演に対し、B5G時代における時空間同期技術の普及を妨げる社会的課題についても議論するなど、参加者との活発な質疑が行われた。30件の一般講演では、時空標準研究室の矢野主任研究員によるクラスタ時系の研究開発成果、および志賀主任研究員によるWi-Wiの研究開発成果を発表した。また、シンポジウム会場に併設された展示会場ではWi-WiとCLIFS(超小型原子時計)に関する展示も行った。
最終日である10月11日(金)の午前中にはNICT本部時空標準研究室のラボツアーを開催し、ISPCS参加登録者のうち52名が参加し、日本標準時、光格子時計、光イオン時計、本館展示室等を見学した。
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