日本ITU協会賞(功績賞・奨励賞)受賞

2024.5.17

2024年5月17日に行われた今年度の日本ITU協会賞表彰式において、当研究所電磁波標準研究センターの以下の2名が功績賞と奨励賞を受賞した。

日本ITU協会賞 功績賞:電磁波標準研究センター時空標準研究室 岩間司
日本ITU協会賞 奨励賞:電磁波研究センター電磁環境研究室 藤井勝巳研究マネージャー

嘱託の岩間氏が受賞した功績賞は、国際標準化、国際協力に関するITU等の活動またはわが国のITU等に関連する諸活動に貢献し、その他情報通信および放送の発展に寄与し、その功績が著しい者に贈呈されるものである。20年以上にわたる標準時・標準周波数のITUでの活動、特に社会システムに大きなリスクとなり得る「うるう秒」について2000年の議論開始当初から積極的に参画し、我が国の意見を反映させるべく、APT各国の意見を取りまとめると共に、欧米諸国と協調してWRC-23における「うるう秒」の実質的廃止の決議に貢献した岩間氏の功績が高く評価された。

藤井研究マネージャーが受賞した奨励賞は、国際標準化、国際協力に関するITU等の活動またはわが国のITU等に関連する諸活動に、今後これらの領域において継続して寄与することが期待される者に対して贈られる賞である。CISPR(国際無線障害特別委員会)において、ITUでも検討されている無線電力伝送システム等から発生する9 kHz~30 MHzの無線通信妨害波を測定する方法の国際標準化に積極的に貢献し、また自ら研究開発し提案したアンテナ校正法、測定用サイト評価法がCISPR国際規格に採用される等の顕著な功績を挙げたことが今回の受賞につながり、今後の活動を強く期待されている。

電磁波研究センターでは、研究開発成果を国際標準および国内制度へ反映させるために幅広い標準化活動を推進している。国際標準化には広範な知識と経験が必要とされ、国際的人脈の継承を含めた人材の育成が重要である。今回表彰を受けた職員の標準化力を次世代の研究者に確実に継承しながら、国際標準化を牽引し、我が国における電波利用の発展に貢献を続けて参ります。

【リンク】

功績賞受賞者

功績賞受賞者(岩間氏:後列右から3人目)

奨励賞受賞者

奨励賞受賞者(藤井研究マネージャー:前列左から3人目)