当研究所電磁波伝搬研究センター宇宙環境研究室の津川卓也室長および西岡未知主任研究員が著者となっている論文が、Wiley社が発行する国際科学誌Journal of Geophysical Research - Space PhysicsのTop Downloaded Articleに認定された。

JGR Space Physics誌は、宇宙物理分野の論文を扱っている国際的学術誌であり、当該分野で影響力の大きな雑誌の一つである（2023年論文出版数は593編、2022年IF 2.8）。津川室長らの論文は、出版後1年以内のダウンロード数が、2022年1年間に出版された論文の同ダウンロード数の上位10%以内であったことから、Top Downloaded Articleとして認定された。

本論文では、津川室長らが長期間の全球電離圏データベースを構築してきた2000年から2019年の20年間の全球電離圏データの解析を行い、磁気嵐時の複雑な物理プロセスを経て発生する大規模な電離圏変動の季節・地方時依存性等の特性を明らかにしたものであり、世界の研究者に高く評価された。

受賞論文：

Statistical Behavior of Large-Scale Ionospheric Disturbances From High Latitudes to Mid-Latitudes During Geomagnetic Storms Using 20-yr GNSS-TEC Data: Dependence on Season and Storm Intensity

著者：

Atsuki Shinbori, Yuichi Otsuka, Takuya Sori, Takuya Tsugawa, Michi Nishioka

DOI：

1 10.1029/2021JA029687

出版日：

2022年1月22日