第18回宇宙天気ユーザーズフォーラムを開催

2024.3.19

2024年2月29日(木)10:00-17:30、「第18回宇宙天気ユーザーズフォーラム」をNICT本部における対面とZoomウェビナーを用いたオンラインのハイブリッドで開催した。本フォーラムは、NICTが配信する宇宙天気情報の正確な利用方法の周知と、関連するトピックについてNICT内外の専門家から講演を行うものであり、2003年から規模を拡大しながら年1回を基本として継続して開催し、18回目を迎えた。

当日は、冒頭、主催者を代表してNICT安井理事による開会挨拶の後、当研究所の宇宙環境研究室若手研究員による「宇宙天気ミニ講座」を開催し、太陽・太陽風・磁気圏・電離圏に関する基礎的な説明や宇宙天気情報の利用方法について説明した。午後には、津川宇宙環境研究室長より「2023年の宇宙天気」と題して、過去1年間の宇宙天気に関する推移や国内外における社会動向、研究活動について紹介した後、宇宙環境研究室協力研究員の平和昌氏より「アマチュア無線で楽しむ宇宙天気」と題し、アマチュア無線と宇宙天気の利用に関する講演が行われた。続いて、東京大学大学院の今田晋亮教授より「第25太陽活動周期の行く末」と題した極大期間近の太陽活動と今後の推移予測に関する講演、武蔵野美術大学の宮原ひろ子教授より「プロキシーで探るグランドミニマムの太陽活動」と題した樹木の年輪などを用いた過去の太陽活動の推定に関する講演をそれぞれいただき、最後に中川電磁波研究所長より挨拶を述べて閉会した。

コロナ禍があけて4年ぶりの対面開催となったが、現地参加は40名以上、オンライン参加が190名以上と非常に盛況であった。閉会後には宇宙天気予報センター見学会を実施し、現地参加者の多くが参加。貴重な場所を見られたと講評であった。また、閉会後のZoomで行われた「質問コーナー」でも多くの質問が寄せられるなど、活発な議論となった。

今後、参加者からいただいた意見などを踏まえ、本フォーラムの内容や開催方法についても検討を進め、宇宙天気情報利用者の裾野を広げる場として本フォーラムの開催を継続していきたい。

【リンク】

会場の様子

会場の様子

宇宙天気予報センター見学の様子

宇宙天気予報センター見学の様子

プログラム(敬称略)

10:00-10:05

開会の挨拶

国立研究開発法人情報通信研究機構 理事 安井 元昭
10:05-10:35

宇宙天気ミニ講座(太陽編)

宇宙環境研究室 西塚 直人
10:35-11:05

宇宙天気ミニ講座(太陽風編)

宇宙環境研究室 塩田 大幸
11:05-11:35

宇宙天気ミニ講座(磁気圏編)

宇宙環境研究室 高橋 直子
11:35-12:05

宇宙天気ミニ講座(電離圏編)

宇宙環境研究室 垰 千尋
12:05-13:10 昼休み
13:10-13:50

講演1:2023年の宇宙天気

宇宙環境研究室 室長 津川 卓也
13:50-14:30

講演2:アマチュア無線で楽しむ宇宙天気

情報通信研究機構 平 和昌
14:30-15:00 休憩
15:00-15:40

講演3:第25太陽活動周期の行く末

東京大学 今田 晋亮
15:40-16:20

講演4:プロキシーで探るグランドミニマム の太陽活動

武蔵野美術大学 宮原 ひろ子
16:20-16:25

閉会の挨拶

国立研究開発法人情報通信研究機構 電磁波研究所 所長 中川 勝広
16:25-17:30 宇宙天気予報室見学会、質問コーナー