第1回国際宇宙天気調整会議(International Space Weather Coordination Forum:ISWCF)を開催
2023.11.17
2023年11月17日、スイス・ジュネーブ市のWMO本部において、第1回国際宇宙天気調整会議(International Space Weather Coordination Forum:ISWCF)が開催され、宇宙天気関連の国際機関および各国宇宙機関の代表等45名が出席した。NICTからは国際宇宙環境サービス(ISES)の議長として当研究所の石井電磁波伝搬研究センター長が、また気象衛星調整グループ(CGMS)の代表として宇宙環境研究室の長妻研究マネージャーが出席した。
2022年2月、UN/COPUOS(国連宇宙空間平和利用委員会)から宇宙天気に関する報告書が提出された。この中の提言として、WMO(国連国際気象機関)、ISES、COSPAR(宇宙科学委員会)がリーダーシップを取り、宇宙天気に関する国際機関のミッションの調整や協力推進のための枠組みづくりを行うことが挙げられた。この提言を受け、同年9月にポルトガル・コインブラにおいて3機関の初会合が開催、「コインブラ宣言」が採択されて3者による調整委員会が発足した。調整委員会は週1回のペースでテレコンを行い、今回初の宇宙天気に関する国際機関のラウンドテーブルであるISWCF会合が開催されることとなった。
会合では、調整委員会から設立の経緯説明の後、各機関の紹介、宇宙観測および地上観測の調整検討、ユーザーとのコミュニケーションが議論され、最後に今後の方針が検討された。長妻研究マネージャーは宇宙観測のパネリストを務め、石井センター長はユーザーコミュニケーションの座長を務めた。
本会合は今後定期的に開催するとともに、各機関のミッションの調整や連携するパイロットプロジェクトの推進等、宇宙天気関連機関の連携が強化されると期待される。