沖縄電磁波技術センター「施設一般公開2022」を開催

2022.12.18

2022年12月18日(日)、NICT電磁波研究所沖縄電磁波技術センター「施設一般公開2022」を開催した。沖縄電磁波技術センターでは、2019年まで毎年11月に施設一般公開を開催し、家族連れなど多くの来訪者で毎回賑わっていた。その後、コロナ禍のため2年間開催を見送ってきたが、ウィズコロナへの理解も進んでいることから、今回は同センター内にリアル会場を設定するとともに、ネット上にメタバース会場を構築し、ハイブリッド形式で開催した。当日、リアル会場には79名のご来訪をいただき、メタバース会場のView数は730であった。

●リアル会場

当日はあいにくの悪天候で気温も低く強風であったため、屋外での催しは予定していた内容を若干変更せざるを得なかった。3回の実施を予定していた「フェーズドアレイ気象レーダ鉄塔見学ツアー」は、天候が回復した後の1回のみの実施となった。一方、琉球大学理学部の山田研究室による「ラジオゾンデ放球実演」は予定どおり3回実施でき、ゾンデ観測で得られた上空の気象データを来場者にご覧いただいた。総務省沖縄総合通信事務所による「不法無線局探索」のデモは、電波発射源可視化装置などをエントランスで展示した。

屋内では、スピーカーやラジオの工作教室、総務省沖縄総合通信事務所による「おもしろ電波教室」、日本アマチュア無線連盟沖縄県支部によるモールス信号体験や無線交信体験などが行われ、来場の子供たちが東京のアマチュア無線家と実際に交信するといったシーンも見られた。

【リアル会場の内容】

  • 屋外企画:レーダ鉄塔見学ツアー、ラジオゾンデ放球実演、不法無線局探索車&電波発射源可視化装置展示
  • 屋内企画:工作コーナー、ラジオ作り、アマチュア無線局公開運用
フェーズドアレイ気象レーダ鉄塔見学ツアー

フェーズドアレイ気象レーダ
鉄塔見学ツアー(鉄塔登り口)

フェーズドアレイ気象レーダ鉄塔見学ツアー

フェーズドアレイ気象レーダ
鉄塔見学ツアー(鉄塔頂上部)

ラジオ工作教室

ラジオ工作教室

ラジオゾンデ放球実演

ラジオゾンデ放球実演(水素ガス充填)

ラジオゾンデ放球実演

ラジオゾンデ放球実演(放球の瞬間)

アマチュア無線局の無線交信体験

アマチュア無線局の無線交信体験

●メタバース会場

会場は1階と2階があり、1階には沖縄電磁波技術センターの沿革、ドローン空撮による同センターの全景映像やレーダ鉄塔バーチャル見学ツアーを始めとする動画7本、研究紹介ポスター13点を展示。2階には同センター職員が撮影した沖縄の食や花、在りし日の首里城などの写真を13点展示し、沖縄ならではの雰囲気を作り出した。このコンテンツは、2023年3月31日まで引き続き公開している。

【メタバース会場の内容】

  • 電磁波研究所の紹介
  • 沖縄電磁波技術センターの紹介
  • リモートセンシング技術「現在」の紹介(ドップラーライダー、フェーズドアレイ気象レーダ、ゲリラ豪雨の観測、沖縄の降雨強度観測)
  • リモートセンシング技術「これまで」の紹介(沖縄偏波降雨レーダ、443MHzウィンドプロファイラ―、遠距離海洋レーダ)
  • 電離圏観測技術の紹介(宇宙天気予報、大宜味観測施設、電離圏観測レーダ)
  • 衛星通信技術の紹介(旧準天頂衛星時刻比較実験用アンテナ、光空間通信設備、NTNネットワーク、宇宙光通信ネットワーク)

【リンク】

メタバース会場エントランス

メタバース会場エントランス

メタバース会場展示ブース

メタバース会場展示ブース

当日、リアル会場にご来訪いただいた皆様、メタバース会場にアクセスいただいた皆様にお礼を申し上げます。