木星のオーロラによる高層大気加熱に関する論文が
Nature誌に掲載

2021.8.5

当研究所の電磁波伝搬研究センター宇宙環境研究室の垰千尋テニュアトラック研究員が参加する国際共同研究グループ(筆頭著者:James O'Donoghue博士:JAXA宇宙科学研究所およびNASAゴダード宇宙飛行センター所属)は、木星極域のオーロラが全球的な大気加熱に影響していることをKeck望遠鏡による観測で捉えることに成功し、その成果がNature 2021年8月5日版に掲載された。同研究室から提供された宇宙天気情報(木星における太陽風変動)との比較によって、太陽風の大きな変動が木星に到達し、オーロラを介して木星の高層大気の全球的な温度上昇に大きく影響している様子が示唆された。本研究では、同研究室が取り組む太陽風変動等の宇宙天気情報が惑星環境の理解に大きく貢献した。

雑誌名:
Nature
論文名:
“Global upper-atmospheric heating at Jupiter by the polar aurorae” (木星極域オーロラによる全球高層大気加熱)
著者名:
J. O’Donoghue1,2, L. Moore3, T. Bhakyapaibul3, H. Melin4, T. Stallard4, J. E. P. Connerney5,2, C. Tao6
著者所属:
1. 宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所、2. NASA ゴダード宇宙飛行センター、3. 米国ボストン大学、4. 英国レスター大学、5. 米国宇宙研究コーポレーション、6. 情報通信研究機構
URL:
https://www.nature.com/articles/s41586-021-03706-w

【リンク】

Keck望遠鏡の近赤外分光装置によるH3+発光観測から得られた木星高層大気温度のコンター図

Keck望遠鏡の近赤外分光装置によるH3発光観測から得られた木星高層大気温度のコンター図[論文の図より]。
左側の2016年4月14日の結果は赤道域から、右側の2017年1月25日の結果は北極域から見た様子を示している。