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2021.07.12(月)

第15回 NICT/EMC-net シンポジウムを開催

当研究所の電磁波標準研究センター電磁環境研究室では、電磁的両立性(EMC)研究者・技術者の情報・意見の交換を目的としたオープンフォーラム「NICT/EMC-net」を2006年に立ち上げ、オープンイノベーションに向けた活動を継続している。現在の会員数は延べ633 名である。本フォーラムでは年に一度の定例シンポジウムを開催しており、今年度は2021年7月12日(月)に「第15回 NICT/EMC-netシンポジウム」をオンラインで開催した。当日は電気電子機器や測定器等のメーカー、通信事業者、試験機関、大学、官公庁などから、接続数130(関係者19名を含む)の参加をいただいた。

今回は「ニューノーマル時代のEMC -NICT第5期中長期計画における課題と展望-」をテーマとした。まず、東京工業大学の安藤名誉教授から、SDGsを踏まえた科学分野の世界動向と日本の課題、そこに包含される電波科学の位置づけや歴史、さらにNICTに期待される役割等に関する基調講演をいただいた。続いて、電気通信大学客員教授(国際無線障害特別委員会(CISPR)運営委員会日本代表委員)の雨宮様からの基調講演では、ニューノーマル時代における電磁妨害波の国際標準化の課題について、無線機能を内蔵する機器から生じる電磁妨害波や、複数機器の同時使用に対する電磁妨害波の規制に関する議論が紹介された。さらに電磁環境研究室の渡辺室長から、第5中長期計画期間におけるNICT 電磁環境研究室の活動計画を、基調講演にて取り上げられた将来課題にリンクさせながら紹介した。

第2部では本フォーラムの各研究会から昨年度の活動報告が行われた。各講演を通じてEMC分野における将来課題の多様性や複雑性が共有され、各フォーラム会員の立場からそれらの技術課題に対する取り組みについて熟考する機会となった。とくにNICTに対して、先端的研究開発の実施とそれらの成果に基づく中立・公平な立場からの制度化への貢献、国内議論をまとめて国際標準化へ先導・推進する役割が強く望まれた。

引き続き、環境電磁工学分野における先端的研究を進めるとともに産業界や関係機関と連携し、中核的研究機関としての役割を確実に果たしたい。

リンク:NICT/EMC-netのWebサイト

プログラム

【第1部】
ニューノーマル時代のEMC
基調講演1「持続可能で強靭な社会実現へ向けた電磁波の役割と安心を担うEMC」
安藤 真(国立大学法人 東京工業大学 名誉教授)
基調講演2「ニューノーマル時代を見据えた CISPR 標準化における将来課題 -CISPR 運営委員会の審議動向より-」
雨宮 不二雄(国立大学法人 電気通信大学、CISPR 運営委員会委員)
講演「NICT 電磁環境研究室の活動計画(R3~R7)」
渡辺 聡一(NICT 電磁波研究所 電磁波標準研究センター 電磁環境研究室 室長)
【第2部】
NICT/EMC-net 活動報告
EMC測定法研究会・EMC校正法研究会 藤井 勝巳(NICT 電磁波研究所 電磁波標準研究センター 電磁環境研究室 研究マネージャー)
人体の電磁界ばく露評価研究会 多氣 昌生(NICT 電磁波研究所 電磁波標準研究センター 電磁環境研究室 上席研究員)

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