電磁波研究所パンフレット2022
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STS時空標準研究室RESリモートセンシング研究室RESリモートセンシング研究室 かにパルサーは、時折劇的に明るくなるGRP(Giant Radio Pulse:巨大電波パルス)を発生します。このようなパルスの増光は電波でしか起こらないと考えられてきました。しかし近年、GRPに同期して可視光パルスがわずかに増光する現象が発見されたことから、よりエネルギーの高いX線やガンマ線でも同様の現象が起こるのかどうかに大きな関心が寄せられていました。 今回、国際共同研究グループは、国際宇宙ステーションに搭載されたアメリカ航空宇宙局のX線望遠鏡NICER(ナイサー)と日本の二つの電波望遠鏡を連携させ、2017年からX線と電波の同時観測を続けた結果、GRPが発生する瞬間にX線パルスも4%ほど増光することを突き止めました。これにより、GRPがこれまで考えhttps://www.nict.go.jp/press/2021/04/09-1.html 2020年に、さいたま市に設置されている情報通信研究機構が運用する最新鋭のマルチパラメータ・フェーズドアレイ気象レーダ(MP-PAWR)による30秒ごとの雨雲の詳細な観測データと、筑波大学と東京大学が共同で運営する最先端共同HPC基盤施設のスーパーコンピュータOakforest-PACSを用いて、首都圏において30秒ごとに新しいデータを取り込んで更新し、30分後までを予測する実証実験を行いました。 今回は、2021年3月に共用を開始した「富岳」を使うことで、前年よりも20倍大きな1,000通りのアンサンブル計算を行います。また、システム全体を改良し、30秒ごとに更新する解像度500 mの気象予測をリアルタイムで行います。このリアルタイムhttps://www.nict.go.jp/press/2021/07/13-1.html 本実証実験では、急な豪雨等に対応すべく、防災科学技術研究所、情報通信研究機構及び日本気象協会が内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)で開発した「豪雨直前予測」の技術を活用します。 具体的には、情報通信研究機構が運用する30秒で積乱雲の立体構造を把握できる世界最先端の気象レーダ「MP-PAWR」の観測データを基に、防災科学技術研究所が開発した手法で積乱雲の発達状況を解析し、日本気象協会が10分先、20分先、30分先の降雨予測情報を配信します。 本実証実験により、MP-PAWRの社会実装に向けた予測技術の新たな利活用方法を探索していきます。https://www.nict.go.jp/press/2021/07/26-1.htmlられていたよりもはるかに大きなエネルギーを解放することが分かりました。予報は世界唯一の取り組みで、研究に着手した2013年10月以降のさまざまな成果の集大成です。 「富岳」のリアルタイム利用は初めての試みで、超スマート社会Society5.0の実現に向け、「富岳」の新しい活用方法を切り拓きます。検証内容①屋外イベントのゲリラ豪雨等のリスクの克服方法〈運営者〉・雨から守るべき什器・機材などに関する運営オペレーションの効率化検証・雨が上がるタイミングで賑わいを回復させるオペレーションに関する検証②雨の予測情報が屋外の過ごし方の行動変容にどのようにつながるか〈来街者〉・直前(10〜30分前)に降雨予測を知ったことをきっかけに取った行動・直前でも降雨を知ることができる状況が屋外での過ごし方に与える心理的影響「かにパルサー」の巨大電波パルスに同期したX線増光の発見実証実験で表示される「3D雨雲ウォッチ」アプリイメージ※研究室名、肩書きなどは2022年9月現在のものです。研究マネージャー関戸 衛総括研究員佐藤 晋介室長川村 誠治 92021年度分宇宙の灯台「かにパルサー」に隠れていたX線のきらめき−巨大電波パルスに同期したX線増光の検出に成功−「富岳」を使ったゲリラ豪雨予報−首都圏で30秒ごとに更新するリアルタイム実証実験を開始−ゲリラ豪雨等の直前予測を屋外イベント運営等に活用する実証実験を実施〜「Marunouchi Street Park 2021 Summer」の運営者・来街者へ情報提供〜 電磁波研究所が2021年度に発表したニュースリリースやお知らせなどの一部を掲載します。全文はNICTや電磁波研究所のwebサイトでご覧いただけます。(二次元バーコードをご利用ください)2021年4月9日発表2021年7月13日発表2021年7月26日発表Research Results in FY2021 電磁波研究所 研究成果報告

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