令和4年度NICT成績優秀表彰等受賞者決定

2022.5.26

令和4年度NICT成績優秀表彰等受賞者が決定し、2022年5月26日に表彰式典が執り行われた。本表彰は、業務に関して顕著な功績又は貢献があったものを顕彰するもので、当研究所の成績優秀表彰(優秀賞個人・団体)は以下の通り。

優秀賞個人(全7名うち2名)

  • 児島 正一郎(電磁波研究所電磁波伝搬研究センターリモートセンシング研究室 研究マネージャー)
    <Pi-SAR X3 初観測による世界最高分解能の技術実証>
    高精細航空機搭載合成開口レーダーPi-SAR X3 の研究開発に精力的に取り組み、様々な困難を乗り越えて、初の試験観測において世界最高性能である 15cm 分解能の画像取得に成功するなど顕著な成果を挙げた。
  • 長野 重夫(電磁波研究所電磁波標準研究センター時空標準研究室 主任研究員)
    <小型広帯域な高精度テラヘルツ周波数カウンターの実現>
    テラヘルツ域の周波数の基準や計測技術の研究に取り組み、特殊な光学技術や冷却検出器等を利用せずに 0.3 から 3THz にわたる広い帯域で高精度に周波数を測定出来る小型テラヘルツ周波数カウンターを開発するなど、顕著な成果を挙げた。

優秀賞団体(全18団体うち3団体)

  • 次期衛星搭載降水レーダーのドップラー観測方式検討グループ(職員4名)
    <次期衛星搭載降水レーダーの観測方式検討に関する日本開発チームへの貢献>
    現在検討が進められている次期衛星搭載降水レーダーにおいて採用を検討しているドップラー観測方式について、航空機搭載合成開口レーダーの実観測データを用いてその有効性を示すなど顕著な成果を挙げた。
  • 宇宙天気の警報基準に関する WG(職員10名)
    <宇宙天気予報における新たな警報基準の策定>
    機構が配信する宇宙天気予報・警報において、利用者の目線から見て理解しやすい警報の基準を新たに検討、決定し総務省が開催する「宇宙天気予報の高度化に関する検討会」に提案するなど顕著な成果を挙げた。
  • 電波ばく露レベルモニタリングプロジェクトチーム(職員11名)
    <生活環境中の電波ばく露の長期トレンドの解明>
    電波ばく露レベルの大規模長期測定プロジェクトを推進し、我が国で初めて基地局からの電波ばく露の長期トレンドを明らかにし著名な学術誌に掲載されるとともに、報道発表やシンポジウムの開催を通じて広く周知するなど顕著な成果を挙げた。
(左から)児島研究マネージャー、長野主任研究員

(左から)児島研究マネージャー<Pi-SAR X3 初観測による世界最高分解能の技術実証>、長野主任研究員<小型広帯域な高精度テラヘルツ周波数カウンターの実現>

(左から)金丸研究員、津川室長、大西主任研究員<

(左から)金丸研究員<次期衛星搭載降水レーダーの観測方式検討に関する日本開発チームへの貢献>、津川室長<宇宙天気予報における新たな警報基準の策定>、飛田研究技術員、大西主任研究員、亀谷研究員<生活環境中の電波ばく露の長期トレンドの解明>