佐々木研究員らが「電子情報通信学会業績賞」を受賞
2021.6.3
2021年6月3日の電子情報通信学会定時社員総会において、当研究所電磁波標準研究センター電磁環境研究室の佐々木謙介主任研究員、渡辺聡一室長、名古屋工業大学の平田晃正教授が、電子情報通信学会業績賞「5Gシステム・ミリ波からの生体防護に関する先駆的研究と国際標準化」を受賞した。
受賞者は、5Gシステムで新規に利用される6GHz以上の周波数帯において、これまで科学的根拠が十分ではなかった安全性評価に必須である生体組織の電気定数を高精度かつ大規模に測定することでデータベースを構築し、このデータベースを活用することで電波ばく露の安全性評価指標およびその許容値を導出する活動を行なってきた。これらの先駆的な研究成果は、国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)やIEEE国際電磁界安全委員会(ICES)で策定されている電波防護に関する国際ガイドラインの根拠として採用され、各国の規制に反映されることで、国際的に同一の基準でミリ波端末を人体近傍で利用できることになった。また、受賞者はICNIRPやIEEEにおける国際標準化活動ならびに国内制度化において、関連分科会の委員長、作業班の主任などの要職を務め、国内外の5Gシステムの円滑な導入に貢献した。以上の業績から、このたびの受賞に至った。